ウーバーイーツを頼むのはお金持ち?高所得者が重視する普段の食事の考え方

お金持ちの食事

「ウーバーイーツってお金持ちが頼むイメージ」

そう思っている人は少なくありません。

配達員として数万件以上の注文を届けてきた私も、最初はそんな印象を持っていました。

しかし実際に配達したり、消費者行動のデータを掘り下げると、「お金持ちとデリバリー」の関係はイメージとかなり異なる実態が見えてきました。

この記事ではウーバーイーツを利用する人の実態、お金持ちが使う配達サービスと普段の食事の考え方を通して今注目されている配達サービスをご紹介します。

ウーバーイーツを頼むのはお金持ち?

ウーバーイーツをはじめとしたフードデリバリーをよく頼むのは実際「お金持ち」なのでしょうか。

私が実際にフードデリバリーの配達をして感じたのは、タワーマンションへの配達ももちろんありましたが、それ以上にアパートや団地への配達が多いという印象でした。

ロンドン大学衛生熱帯医学大学院などの英国複数機関による共同研究では、フードデリバリーを頻繁に利用しているのは社会的地位が低い層であり、高所得者と比べて約2.3倍の利用頻度があることが示されています。

なぜこれほど大きな差が生まれるのでしょうか。

これは単純に「早くて美味しいものを食べたい」ということではありません。

不安定な仕事や長時間労働を抱える人は、帰宅後に自炊する気力が残っておらず、スマホ一つで完結するデリバリーへの依存度が高くなるのです。

お金持ちは配達サービスを使っている?

食材

では、お金持ちはウーバーイーツのような配達サービスを使っていないのでしょうか。

別の研究では興味深い事実が明らかになっています。

高所得者も配達サービスは利用していますがよく利用していたのは、フードデリバリーではなく「食材の配達サービス」でした。

オンラインで食材を注文し、自宅まで届けてもらう。

調理は自分でする。

このスタイルが富裕層に選ばれている理由は明確で、「時間を節約しながら、食べるものの質は自分でコントロールする」という考え方です。

食材配達のデメリット

お金持ちが選ぶのは「料理を外注する」フードデリバリーではなく、「買い物だけ外注する」食材配達。

ただし、食材配達サービスのデメリットとしては「調理する時間と気力」が必要になってきます。

共働きや長時間労働の現実の中では、毎日自炊するのが難しい場面も当然あります。

そこで多忙な高所得者層に注目されているのが、宅食サービスという新たな選択肢です。

宅食サービスとは

お弁当アイコン

「宅食」とは、一般的に電話やネットで注文し、自宅や職場まで届けてもらうお弁当のことを指します。

近年では、従来の「宅食」のイメージから大きく進化しており、その形態や目的によって大きく3つのカテゴリーに分類されます。

冷凍宅食(サブスク型)

現在、ビジネスパーソンや富裕層の間で最も注目されているのがこのタイプです。

  • 特徴:調理済みの食事が冷凍状態で届きます。レンジで数分温めるだけで食べられます。
  • 主なサービス:nosh(ナッシュ)、三ツ星ファーム、ライフミールなど。
  • 長期保存:冷凍庫にストックできるため、自分の好きなタイミングで食べられる。
  • 栄養管理:管理栄養士監修のものが多く、「糖質制限」「低塩分」など健康に配慮できる。
  • タイパ:買い出し、調理、片付けの時間がすべてゼロになる。

配食サービス(高齢者・療養向け)

自治体の支援や民間企業が行っている、生活支援を目的としたカテゴリーです。

  • 特徴:毎日決まった時間帯に、常温または冷蔵の状態で届きます。
  • 主なサービス:ワタミの宅食、ベネッセのお料理お届け便など。
  • 安否確認:配達員が手渡しすることで、高齢者の見守り役も兼ねている。
  • 制限食:腎臓病や糖尿病など、疾患に合わせた細かな食事制限に対応している。

仕出し・出前弁当

会議やイベント、あるいはお祝い事などで利用される単発のサービスです。

  • 特徴: まとまった数や、少し豪華な内容で注文することが多い。
  • 主なサービス: くるめし、ごちクル、または地元の飲食店による配達。

ウーバーイーツと宅食の違い

よく混同されますがウーバーイーツと宅食を比較すると、利用者層と利用動機に明確な違いが見えてきます。

まとめると以下の通りになります。

比較項目ウーバーイーツ宅食
調理場所各飲食店(レストラン)専用の食品工場
配送方法各店の配達・ギグワーカー宅配便(ヤマト・佐川等)
主な利用者層単身者・若年層・多忙な現場作業層共働き世帯・30〜50代ビジネス層
世帯年収低〜高(依存度は低所得層が高い傾向)中〜高所得層に集中
動機「今すぐ食べたい」「疲れて調理できない」「健康管理」「食事のルーティン化」
1食単価1,200〜2,000円490〜1,000円

フードデリバリーが「外食の代わり」であるのに対し、宅食は「自炊の代わり」をより効率的かつ健康的にアップデートしたサービスと言えます。

お金持ちが重視する普段の食事の考え方

ここからはお金持ちが重視する普段の食事の考え方をご紹介します。

ポイントとなるのは脳・健康・時間の三軸です。

「衝動型」と「計画型」

行動経済学の観点から見ても、ウーバーイーツと宅食サービスの両者の「いつ・どんな状態で選択するか」に本質的な違いがあります。

フードデリバリー = 衝動型
お腹が空いたストレス状態でアプリを開くため、脳の報酬系が働くことで高カロリーなものを選びやすくなります。ファストフードや揚げ物の注文率が高いのは快楽ホルモン「ドーパミン」を大量に分泌させる「脳が感じる快感」が依存性を生むためです。

宅食 = 計画型
空腹ではない状態で定期配送を設定するため、脳の実行機能が働き長期的な健康を優先した判断ができます。「何を食べるか毎日考える」意思決定コスト自体もゼロになります。

高所得者・高パフォーマンス層が宅食を食事をルーティンに組み込む理由は「節約」ではなく、脳のリソースを無駄に使わないという合理的判断です。

お金持ちは長期的な健康コストを重視する

それと同時にお金持ちが重視するのは健康面の計画です。

Public Health Nutrition誌の研究では、レストランやファストフードの食事は家庭料理と比べて摂取カロリーが平均200kcal高く、塩分・飽和脂肪酸が過剰になりやすいことが示されています。

つまり健康への支出を「コスト」ではなく「投資」と捉える高所得層にとって、この差は無視できないものになっているのです。

お金持ちの食事戦略

まとめるとお金持ちが食事に求めるのは、主に次の2点です。

「タイパ重視の消費行動」「予防医学への投資」、この2つの統計を組み合わせると、高所得層が宅食サービスを選ぶ理由の最も説得力ある根拠になります。

実際のお金持ちの食事パターン

とはいえ富裕層がまったくウーバーイーツを頼まないのかというとそれは違います。

実際の食事パターンは、こんなイメージでとらえるとわかりやすくなります。

祝い事・接待・気分転換 → 外食デリバリー

普段の平日・仕事中・一人の食事 → 自炊や宅食

つまり「ウーバーイーツをやめて宅配弁当に乗り換える」ではなく、「フードデリバリーは特別な日に、健康的で計画的な宅食を日常に」という使い分けが正確な実態です。

「日常の食事」を仕組み化してみる

一口に宅食サービスといっても、重視するポイントは人によって異なります。

「価格を抑えたい人」もいれば、 「ボリュームを重視したい人」、 「栄養管理をラクにしたい人」もいます。

そのため、どのサービスが合うかは、何を優先するかによって変わります。

優先するポイント特徴
価格を抑えたい1食単価が低く続けやすい
食べ応えを重視したいボリュームが多い
健康管理をしたい糖質・栄養設計がされている
原材料を重視したい添加物や素材に配慮

宅食サービスのデメリット

ここまでメリットを中心に紹介してきましたが、宅食サービスを毎日使う現実的な運用には、いくつか突き当たる壁があります。

1. 冷凍庫のスペース問題
送料を節約するためにまとめ買いをすれば、家庭用冷凍庫はほぼそれだけで埋まります。他の冷凍食品や作り置きを保管する余裕がなくなるのが継続における最大のハードル。薄型容器を採用しているサービスを選ぶか、冷凍庫レンタルプランの活用が現実的な解決策です。

2. 味の「飽き」と冷凍特有の食感
栄養管理のために塩分が抑えられているため、メニューを変えても「似たような薄味」に感じる飽きが来やすい傾向があります。また副菜の野菜(特に葉物)が水っぽくなったり、加熱しすぎでパサついたりする冷凍特有の食感の限界もあります。

3. 量が少なめ
ご飯(約240kcal)と合わせれば理想的なカロリーになりますが、「思ったより少ない」と感じやすいのが実情です。特に男性や運動量の多い人には物足りない場合があります。

4. 子供がいる家庭・好き嫌いが多い人には向きにくい
メニューの完全な自由選択ができないプランもあり、家族全員の好みに合わせるには限界があります。

まとめ

お金持ちの食事事情

今回はウーバーイーツを頼むのはお金持ちなのか、高所得者が重視する食事の考え方を紹介してきました。

意外にも高所得者層は食材配達サービスや自炊など地味な食生活をしている人も少なくありません。

配達サービスは、上手く使い分けることが大切です。

そのうえで、継続コストや健康管理を重視するなら、宅食サービスを一度試してみる価値はあるかもしれません。


参照Social inequalities in the use of online food delivery services and associations with weight status(LSHTM)/Public Health Nutrition(米国成人の外食消費の影響:エネルギー摂取量および栄養素摂取量への影響)

しんさん
フードデリバリーサポート
オンライン・しんでざいん